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製品情報&商品購入

BP上巻
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BPバイオプローブ(新)上巻

2022年8月、超大手ゲームメーカーに勤務する桐山京介(きりやま・きょうすけ)は、ヘリコプターで無人島へ向かった。社運を賭けた新型ゲームBP(バイオプローブ)のテスト駆動が目的だ。その概要は「ロボットを遠隔操作し、現実に存在する熱帯雨林地帯を自由に探索できるゲーム」だと知らされていた。ヘリには従兄弟の橘ナツ(たちばな・なつ)も同乗していた。ローンを抱え、定職もない不安定な生活を送っていたところを「25日間の長期契約アルバイト・破格の報酬・3食個室つき」という条件で京介から誘われたのだ。一方、やはりアルバイトとして島に向う立木灯(たちき・あかし)は、不吉な気配を感じていた。恐怖で身体を震わせ、助けを乞うように手を伸ばすひとりの男の姿が頭の中にビジョンとして浮かび上がる。その男は、なんと京介と同行しているナツだった。京介、ナツ、灯の3名は「第1グループ」として、到着の翌日からBPを開始した。その後「第2グループ」として、虫塚あお乃(むしづか・あおの)相良伊織(さがら・いおり)黒丸ネイト(くろまる・ねいと)の3名が島に到着した。

【項数】300ページ・【サイズ】文庫サイズ・【価格】¥1,400・【著】嵯峨 律・【表紙イラスト】西塚em
【巻頭キャラクター紹介ページ】イラストレーション:小川クロ ページデザイン:tomittomi
【文中挿絵】線画:西塚em 着色:北野奈緒

挿絵1挿絵2

【嵯峨 律 まえがき】

まえがき

【すでに上巻をお持ちの方へ】
本誌では挿絵が変更となっております。また、一部ストーリーの削除がありますが、
物語の本筋は変更しておりませんので新たに買い直していただく必要はございません。

BP上巻
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BPバイオプローブ 中巻

BPのテスト駆動は予想以上の恐怖だった。3回のBPでダウンしたナツは現実逃避に走り、ウィンクを投げてきた伊織と一夜を共にしてしまう。翌日、朝食の席に現れないことに不安を感じた京介は、灯とともにナツの個室へ。ナツは朝の会議に出席はしたものの、もはや3人でチームを組んでBPに参加できる状態ではなかった。BPの異常な恐怖とアクシデントに、徐々に疑問を募らせる京介と灯。その矛先はチーフエンジニアであるサガへの不信感となってゆく。一方、小説家・柏原奏人(かしわばら・かなと)は、黒丸病院の院長から「ネイトが参加する長期アルバイト内容を詳しく調べて欲しい」と依頼を受けた。奏人は弟の羊田緑(ひつじだ・りょく)とともに徳之島へ向かい、地元の飲み屋で沖合に浮かぶ無人島の動向を探った。釣り船屋を買収してもなんとか無人島に渡ろうと画策する。その夕刻、トミーエンタメの開発部長は第3グループの3人を集めるために関西国際空港、伊丹空港と移動していた。

【項数】168ページ・【サイズ】文庫サイズ・ 【価格】¥1,100・【著】嵯峨 律・【表紙イラスト】西塚em
【巻頭キャラクター紹介ページ】イラストレーション:小川クロ ページデザイン:tomittomi
【文中挿絵】線画:西塚em 着色:北野奈緒

【巻末おまけページ】西塚em・北野奈緒・ベロニカ都登

挿絵3挿絵4

【嵯峨 律 まえがき】

「BP/中巻」を手にしていただき、ありがとうございます。本書は昨年度2013年12月に発行した「BP/上巻」の続編であり、いよいよ本作のクライマックスにさしかかろうとするちょっと手前、といった位置づけです。

 イラストレーター集団「ベロム」の企画から生まれた小説が、ベロム画家さんたちとベロムファンにとって、どの程度受け入れていただけるものなのか、また小説という作品、絵画やイラストとは全くフィールドの異なる「言葉の作品」が、ベロム画家さんたちをひっぱってゆく原動力となりうるのか。‥‥不安のつきない出航でした。なにしろ前例のない試みの中で「浮くんじゃないか、浮くんじゃないか」とはらはらしつつ暗黒海底を這うように前進する潜水艦‥‥といった心境の執筆開始でした。海図はベロムから来た「キャラクター設定画」のみ。唯一頼れるピンガー(潜水艦が発する探信音)は「ベロム画家さんたちが発するつぶやき」のみ。キャラクター設定画を繰り返し見つめては、「こういう性格じゃないだろうか/こういう生い立ちなんじゃないだろうか」とあれこれ想像を重ね、セリフサンプルや行動サンプルをコツコツとリングノートに書きためていった時期もちょうど1年前の思い出となりました。

 小説がある程度軌道に乗り、いささかの支持も得ているという自信のついた今だからこそ告白できるのですが、書き始めた段階では「ベロムのあいだで不評だったら、どうすんの?」という恐怖が私にとって一番怖いホラー(笑)でした。それを乗り越えた‥‥などとおこがましい自負を述べるつもりはさらさらありません。この恐怖は若干薄らいだとはいえ、いまも絶えることなく続いていますし、また考えてみれば、小説家とはそもそもそのような存在であろうと思います。つまり「言葉をひとつまたひとつと紡ぎ、膨大な時間をかけて構築した世界が支持を得るかどうか」という命題‥‥それは小説を書く者にとって、永遠に解き放たれることのない重圧でもあります。重圧は拭いがたく、執筆は孤独です。それが小説家たる者の宿命であろうと思うのです。

 しかし私は小説を書く多くの人々に伝えたいことがあります。それは「画家あるいは画家集団の企画から小説が生まれる。これは可能だ」ということです。「なにしろ前例のない試みの中で‥‥」という表現を前述しました。その時点では半信半疑でした。しかし1年が経過したいま、私はこの小説の成功・失敗とはまた別の次元で「それは可能だ」という確信を抱いています。「小説全体の流れ」から「登場キャラのセリフ」に至るまで、ベロムの好評・不評という暖流・寒流があればこそ、「BP」潜水艦は浮いたり沈んだりしつつ、しかし沈没(笑)はしませんでした。販売作戦のひとつとして、広告代理店勤務の友人は「挿絵なしの先行出版もありでは」と助言してくれました。しかし「BP」について言えば、それは絶対にない‥‥と即座に思いました。ベロムあってこその「BP」であり、ベロムなしの「BP」はありえないのです。その特異性こそが「BP」の本質であろうと信じております。ますます磨きの入ったベロムキャラクターを楽しみつつ、ついでに本書「BP/中巻」の展開をぜひゆっくりとお楽しみください。

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